lapinchicの日記

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TOKYO TRIBE

TOKYO TRIBE/トーキョー・トライブ [DVD]

TOKYO TRIBE/トーキョー・トライブ [DVD]

  • 発売日: 2015/01/06
  • メディア: DVD
 

 

原作は井上三太TOKYO TRIBE2とのことだが、原作は全くの未読。ヒップホップミュージカル。
期待しないで観たら、すごいよかった。園子温というだけで、アンチな感想の人も多いと思うけど、ワタシは好き。一級品のB級映画が観たい人におすすめ。              

舞台は(多分)架空のTOKYO CITY。かつての香港、九龍城を思わせる荒廃した街並みに、新宿やら練馬やら武蔵野やら、都内の地名が飛び交う。

登場人物が多く、主役が誰だか分かりづらかった。観終ってから調べて、メラ(鈴木亮平)と海(YOUNG DAIS)と分かった。全体的に色んなキャラが入れ代わり立ち代わり、ワラワラして、ドタバタしているうちに終了となるため、やはり主役2人の印象が強い訳ではない。

ただそれでつまらないわけではなく、出てくるキャラみな濃いキャラばかりで、ヒロインとそのお付の子供、坂口拓アクション組、スンミ役の清野菜名 とヨン役の坂口 茉琴 、この2名のインパクトはすごい。
清野菜名はヌードがなくても、美しさ、アクション、存在感がすごい。ヌードがあることでさらにキモのすわった存在感を増し、決して脱ぎ損にはならない役どころ。

そして坂口 茉琴 、少年と思いきや調べて女の子と知って驚いた。永遠におじさんになることなくて、イヤラシサがなくていいかも。可愛いが、動きがスゴイ。訓練されたもののアクションのすごさを目の当たりにし、観てる側が本当のアクションってこういうものかと覚醒する感じ。

全体的にアクションはすごくて、借り物感あるけど、ジャダキンス・亀吉役、黒人と三つ編みの中国カンフーの達人風の刺客ベルナール・アッカ と丞威(じょうい) のアクションもすごかった。

そして、漫画キャラそっくりのいでたちで、テラさん役の佐藤隆太 、ブッパの息子ンコイ役の窪塚洋介 など、原作に関する配慮を感じられるキャラも多い。

それから市川由衣もポップでキュートな役どころで、これまで観た市川由衣の中で一番かわいい。アクの大ボスのようなブッパ役は竹内力のキャラそのまま、叶美香高山善廣、ショコタンも持ち味を活かしたキャラで、遊び心あっても作品を壊すほどではない、いいバランス。
そして、園子温映画なじみの染谷将太 も中身には絡んでこないが、程よくアクセントになり、安定している。

ワタシは結構楽しめたけど、この映画酷評が多く、面白かったというのに気が引けてしまう。和製タランティーノなどといったら、どこかから石が飛んできそう。でも昔見た、フロム・ダスク・ティル・ドーン なんかを思い出しちゃう映画だった。

園子温は「冷たい熱帯魚」くらいまでは評価高かった気がするのだが、意外と器用に大作やマス映画もこなせるため、近年アンチが増えている。まぁホントに面白い映画なら、時間が経って評価が上がるだろう。時間が経って、確かめたい。


TOKYO TRIBE2 - Wikipedia

井上三太×園子温「TOKYO TRIBE」インタビュー - コミックナタリー 特集

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【TOKYO TRIBE】映画キャスト・原作比較