lapinchicの日記

色々思うままに書いていきます。

JIN-仁-

JIN-仁- DVD-BOX

JIN-仁- DVD-BOX

  • 発売日: 2010/03/17
  • メディア: DVD
 

 今頃になって、ドラマ「JIN-仁-」を1期、完結編と続けて、一挙に見た。


放送当時、高視聴率も知っていたし、大沢たかお綾瀬はるかがメインで、村上もとか原作のお医者さんが幕末江戸時代にタイムスリップする話ということくらいは知っていた。が、もともとテレビを見ない人なので、途中からでは食指が伸びず未見。
最近知人から、あらためて筋書きを聴く機会があって観てみた。実際見出すと非常に面白くて、1週間もしないで、20話以上を一気に見てしまった。
  
恋人の手術に失敗したことでスランプに陥り、気力と目標を失った脳外科医が、江戸にタイムスリップし、コレラ、梅毒、脚気ほか現代では治療可能な病気で命を落としていた時代の市井の人々のため、自分の知識と経験を活かして、様々な人を助けながら、歴史上の人物と関わり時代のうねりの中、奮闘活躍する話である。

タイムスリップした際、命を救い救われた縁でお世話になる旗本の橘家の娘、綾瀬はるかとお互い思い合いつつも、なかなか進展しない恋物語もあわせて、見どころのひとつである。


原作未読だが、大沢たかおが、非常に真っすぐで、誠実な主人公 南方仁に非常にはまっていて、当たり役だ。綾瀬はるか演じるヒロイン、も他の人が考えられないくらい、全く進展しない恋を抱えながら、想い人の為に懸命に尽くす、純粋で透明感ある役柄で、非常に魅力的だ。

坂本龍馬役の内野聖陽、現代の恋人と遊女の野風と兼任の中谷美紀、江戸時代の医師役の武田鉄矢桐谷健太田口浩正・・挙げていたらきりがないほど、みなハマって好演している。

ドラマを見ながら、「お医者さんって、やっぱすごいんだなぁ」と、当たり前のように薬や治療がすぐ近くにある現代にいるけれど、医療によって人が命を救われる原点を見たような気がして、非常に色々考えさせれた。
そして、人と人が和解し、協力し合い、ひとりではなしえないことが出来るということ、社会の原点みたいなものも感じながら見ていた。

真っすぐで正しく、目標を持って生きることが難しいからこそ、困難になった時、自分の利や名誉プライドより、優先させるべき大切なものをみせられると、本当に泣けてくる。
ベタで王道の詰め合わせではありながらも、数々のヒット作品を生み出し続けた原作者村上もとかの、凄腕の技術により手術を行う医師のような手腕を感じざるを得ない。


ドラマを見ながら、生きること、命や人生や社会について色々気付いたり、考えたりすることの出来る点で、非常に優秀なドラマではあるが、謎解きの回収においては、ほとんど解決とは言えず、駆け足、駆け込み過ぎて、最終話まで盛り上がりながら、見続けられたのに最後は「あれ?」となんだかスッキリしない感じが残ったのは確かで、そこだけ残念だ(エヴァの最終回見た時に似てる)。


別に謎が解けなくてもよいのだが、作中何回も、主人公が「自分がここに送られてきた意味は・・」と繰り返し考える場面があった割には、そこがはっきりしない。
しいてあげるなら、綾瀬はるかにホスミシンを与えるためか??ということかと思うが、それだと送られてきた意味が小さすぎる。。


大沢たかおは、定期的に話題作に出演するせいか気付かなかったけど、非常に寡作だったのですね。
ドラマ出演が「昔の男」以来、8年振りとは驚いた。
印象に残ってるのは、「深夜特急」、「解夏」、このドラマあとだと「藁の楯」かなあ。顔立ちだとチャラ男も合いそうな風貌ながら、この人声がすごく真面目で、誠実な感じのあるきれいな話し方なんですよね。役者って、声や話し方がなにげに大きいと思うけど、この人が主役級で光るのも、声の印象が非常に良いからだと思う。

綾瀬はるかと熱愛の噂も出たけれど、ドラマ見たものとしては、ドラマの中が両想いながら未成就だっただけに、ぜひ結ばれてほしかったなあ。噂もだいぶ前で、もうその可能性はないのだろうけれど。そのぐらいお似合いの二人でした。