何かの話のついでで、この映画の話題になったことから再見したくなって探したら、 DVD化してない事が分かった。 かつてゴールデンの映画枠で繰り返し放映された映画だったので、意外な感じ。
その頃は置いていないレンタル店はまずなかったにもかかわらず、ビデオもあらかた処分されていて、どこにもない。 運よくすぐに、レンタル落ちの中古が安く?(700円くらい)見つかったので、久々に見た。
15年前とそんなに昔というわけじゃないと思うけど、例の事故前で、たけし若い!
原作がたけしだけど、監督は天間敏弘と別の監督にもかかわらず、雰囲気とかノリは思いっきりたけし映画。
「その男、凶暴につき」から初期のほとんどのたけし映画の監督補を務めていたゆかりの深い監督だからかもしれない。
ふらっとくっついてくる大学生的な出で立ちの萩原聖人、宗教団体について来る動機がひまだからという、虚無的な感じがいかにもたけし映画っぽい。 テンポもよくなく、独特のボーっとした雰囲気の映画なのに、とにかく面白い。
悪徳、宗教幹部、たけしがとにかくイイ。 めちゃくちゃ魂の悪いヤツなんだけど、本質的なことを言い得てて、なぜかスカッとします。 細すぎてビックリ!の玉置浩二もいい味出している。いかにもいそうな偽善的なキャラで、人間の弱さがよく出てる。
映画「es」とも共通した、役割を演じてるうちに人格が変わっていっちゃう人間の様子を描いた映画。 ただあちらは、実話で重たいが、こっちは独特のユーモアで表現。 懲りないなあ・・・、とクスッと笑いたくなる終わり方も好き。
※その後、DVDが発売されたようです。