クリスマスというとほんの数日のことじゃないかと、何かと避ける傾向があったのですが、大きな間違いなのを気づかせてくれた作品。
「前に見て気に入ったチェコの人形アニメみたいだな~」と思って、何回も何回もやる 番宣を見ているうちに、とりあえず見ておこうかと保存しておいたのを観たんですが、 すごくよかったです。
一緒に放映された「サンタが街にやってくる」もすごく面白くて、どちらもクリスマスの定番ソングのルーツのお話です。
(赤鼻のトナカイは「まっかなおはなのトナカイさんは~」で、サンタは「サンタクローシズカミーントゥタウン」のあの曲です。)
アニメを見たあと、「このアニメが元であの歌が生まれたのか?」とか思ったりして、卵が先かにわとりが先かみたいに、一番の元締めを知りたくなりました(笑)。 で検索してみたところ、「赤鼻のトナカイ」のほうのルーツは絵本だったようです。 原作者はロバート・メイで、デパートで配られた冊子がはじまりとか。
ルドルフ 赤鼻のトナカイは、1939年に原作者のロバート・メイが娘に聞かせた自作の話が始まり。その後、物語は出版され600万部の売り上げを記録。
恵比寿に「ルドルフ 赤鼻のトナカイ」期間限定カフェ/シブヤ経済新聞
赤鼻のルドルフが最初に登場するのは、1939年にアメリカのデパート「モントゴメリー・ウォード(Montgomery Ward)」がお店に来た子供達に配るために出版した冊子の中。(中略) このルドルフのストーリーをRobert L. Mayの義理の兄弟であるジョニーマークス(Johnny Marks)が1948年に曲を付け、今日知られるクリスマスソング『Rudolph the Red-nosed Reindeer/赤鼻のトナカイ』が誕生した。
『まっかなお鼻のルドルフは いつもみんなの笑いもの?!/ 世界の民謡・童謡 WORLDFOLKSONG.COM』 で、その絵本に触発されて、1964年にこのアニメが生まれたと。 6百万部を売り上げたという原作本は、日本では出版されたのでしょうか。 その6年後の1970年に作られた「サンタが街にやってくる」は歌に触発されて生まれたアニメと思われます。
1934年11月にエディーカーターのラジオ放送(Eddie Cantor's radio show )で初めて放送されたクリスマスソング。
サンタが町にやってくる/ 世界の民謡・童謡 WORLDFOLKSONG.COM
「赤鼻のトナカイ」はかなり歌詞の中にストーリーの元を含んでいますが、「サンタが街に・・」はかなり自由にエピソードを作っている感じです。
この2本のアニメ共に、人形アニメの部分を日本人が手がけたということで、「ルドルフ」のほうは、ニュースでも紹介されていました。故人ですが、持永只仁さんという人形作家の方だそうです。
お弟子さんたちの作品はいろんなところで今でも流れているそうです。ニュースではMr.コンタックを紹介していました。 現在、持永さんのお弟子さんが講師となったアニメーション制作の学校も開校しているようです。
アート・アニメーションのちいさな学校ができるまで(開校までの道のりをつづるブログ)
アート・アニメーションのちいさな学校だより(日々の学校の様子をつづるブログ)
アメリカでは、1964年の製作以来、毎年クリスマスに放送され、アメリカのTV史上に残る視聴率を記録した作品とのことですが、アメリカで制作されたせいか、日本人スタッフの手による作品といえど、日本ではあまり知られていないアニメなのではないでしょうか。
アニメーションの素晴らしさもさることながら、お話も前向きなメッセージが心地よく面白いです。日本でも定番化して欲しい作品です。
何気にグッズがかわいいです。