ジャニーズには何の関心もないですが、前から評判の堂本光一の「SHOCK」かタッキーのどちらかは前から観たかった。
3、4月でなんと観劇4本、偶然にも、みな「歌舞伎」と銘あるものばかり。猿之助のスーパー歌舞伎、ホントの歌舞伎公演、新感線のいのうえ歌舞伎、そしてタッキーの滝沢歌舞伎。
どうしたんでしょ、とばかりに豪華に観劇ラッシュした春。転職して収入あがって、やっぱ羽振りがよくなったのかなあ~。
さて、曇り空なれど春真ん中、とてもよい時候に行われた滝沢歌舞伎。博多公演からスタートし、新橋演舞場では約1ヶ月の長丁場。毎日、タッキー看板で集客するのを9年も続けてるのだからすごいと思う。
オープニングはカーテンのような布の演出の美しさもさることながら、いきなりタッキーのフライングから始まり、お年を召したスーパー歌舞伎の宙乗りとくらべて、速度も速く、移動範囲も大きく、ぐるんぐるん、ボリュームたっぷりに飛び回る。
そして歌踊りのレビュー、和太鼓も上半身裸、逆さになって叩いたり、ジュニアの子も腹筋しながら叩いたり、歌舞伎のミニ寸劇を4本など前半は矢継ぎ早のエンターテイメントで、押し捲る。
休憩をはさんで、後半は義経。弁慶役は京本政樹。息子の京本大我がジャニーズにお世話になって、かつこの舞台に出演している義理からか、よく出てるようだ。ほかにはジャニーズ外の人は女のダンサーだけで、京本政樹も内部の人のような温かい雰囲気をただよわせてるため、ほぼジャニーズオンリーの閉じられた独特の世界だった。
それだけに座長、看板の滝沢秀明には、自力の実力が要求される。顔の美しさはいうまでもなく、ジャニーズ至上トップクラスの造作だが、やっぱ舞台で見ると小さい。そのマイナスを超えるような動き、オーラ、魅力、演技力、まだまだ伸ばせるように思った。
どれも悪くはないが、自分の看板舞台だけでなく外部公演で、もまれて、刺激を受けたら、もっとよくなるのではないかと思った。少しお山の大将的に感じてしまう。殺陣など劇団☆新感線のスピード感、迫力と比べると負けている。
ただ、昔ドラマなどで見た滑舌の悪さはなくなっていて、努力したんだなあと思った。
新橋演舞場を水浸しにする豪快な演出(あの水の処理はどうするんだ?)、客いじりなども楽しく、ボリュームも十分、劇場とも合っているし、高い観劇料も十分もとが取れたと満足するレベル。京本政樹は少年たちのなかで、オーバー50とは思えぬ、色気のある弁慶(笑)。
カーテンコールも一度だけで、大人しいというか、客席の熱が少ないように感じたけど(ジャニーズと思うと意外)、長い時間の舞台、飽きずに楽しめた。
お弁当は歌舞伎座前の「木挽町辨松」の弁当。比較的安いのに、すごい美味しかった。さすが評判の老舗。幕間も十分楽しみました。
来年は、「SHOCK」を観て見ようと思います。チケット取れるかな?