lapinchicの日記

色々思うままに書いていきます。

紙の月

紙の月 DVD スタンダード・エディション

紙の月 DVD スタンダード・エディション

  • 発売日: 2015/05/20
  • メディア: DVD
 

 最近、年下の男の子と仲良くしていると人に話すと、こぞって「紙の月みたいになるなよ」と言われたので、気になって観た。
大丈夫。。ならないよ、だって全然共感できないもん。子供の頃の寄付のエピソードで特異な性格を説明したり、ドラマ版や原作ではイヤな性格らしい夫を特に問題ない人物に改変し、そんなに悪い夫ではないのに映画版では何故暴走した??と、共感を呼ばないような造りになっていると思う。

ある悪い傾向の眠った女性がスイッチが入って発動する、それがたまたまこのきっかけだったという特殊な話だと思う。年下の子との間にも、性愛はあっても、心理的な深い恋愛などは全然感じないし。かわいそうな人を救いたい、たまたま施しをする対象者に出会っただけという感じ。ただ相手の大学生は何も要求せず、むしろ精神的に引きながら、される必要もないことをされ続けただけ。

宮沢りえがメインで話題の映画は久しぶりだと思う。最近は舞台で天海祐希の代役で好演し、実力をつけているのが分かったりなどあったけど、少女時代の『Santa Fe』以降、そんな目立つ活躍はなかったよね。
女優として目にすることはほとんどなかった気がするけど、この作品では、相変わらず痩せてても、ほうれい線があっても、一般人とは違う、女優オーラ、美しさがすごいので、丁度この時期に演じられてよかったのではないかと思う。
最後の方の窓ガラスぶっ壊して、走って逃走するシーンは、こぞってみなほめたたえているけど、映画的な美しいシーンで、この映画のみどころはそういったあたりかと思います。

なんと「桐島」の監督らしく、旬の監督の作品らしい仕上がり。ひんぱんにある濡れ場も期待される箇所を見せない辺りが、どういった風に受け止められたいか作品に関する姿勢を感じられます。見えちゃうと、何年たってもそこだけしか話題にならなくなっちゃたりするからね。

宮沢りえがきれいで、オーラがありスターなことと、じつは代表作が乏しいのに気づいた作品でした。