lapinchicの日記

色々思うままに書いていきます。

ストロボ・エッジ

純度MAXの少女漫画
アオハライドがつまんなかったので、咲坂伊緒のほかの作品に興味もなかったのですが、アオハライドのレビューに「ストロボ・エッジ」は面白かったという意見が多いので、読んでみました。結果、面白かったです。    

こちらはモデルの彼女持ちのオオモテ男子、一ノ瀬 蓮に主人公の木下 仁菜子が、無謀にも片想いをする話。かなうはずのないようにみえて、意外にも結構順調に両想いになりますが。
無駄にくっつかないアオハライドとくらべて、仁菜子がどう考えても無理目の相手への恋心に気づき、うれしかったり、苦しかったりする自分の中の恋の想いと向き合い、忠実に生きようとするところがミソ。
他の相手に逃げたアオハライドとは違って、2人ほど仁菜子に付き合ってと寄って来て、1人はかなりしつこいが、「違う誰かを好きなまま付き合っちゃダメなんだと思う」といってはねのけます。

連とモデルの彼女との出会いのエピソードも2巻に収録されている番外編で、きちんと描かれており、二人がダメになる原因、要素もあまり感じないのですが、5巻ではもうすでに連の気持ちは仁菜子にあり、実質両思いの片想い漫画をその後5巻分も読み続けることになります。失速しそうな感じがしますが、サイドキャラの恋エピなどで、結構持ち、引き伸ばし感はなく終了します。

この漫画の読みどころは、「一途さ」ですね。最近、友人の子供が小学生の女の子なんだけど、恋ドラマとか恋マンガが大好きらしく、「恋仲」とか「ひよ恋」が大好きなんだよ~と言っているそうです。オバサンとして生きている現在、自分の現実生活とは大きくズレたこういう漫画を、これに限らず、何作か読んでいるのですが、なんつかね・・なんかいいのですよ、こういう男を知らない(性的な意味じゃない)、男を分からない、相手をすごくいいと思って、まっすぐに想う世界が。

それは若い時分の頃を思い出すノスタルジックのようなものではなく、「男ってこうだよね」なんて分かったような事を言わず、いくつになっても人を好きになったら、相手を純粋に素敵に感じ、ドキドキしたり信頼したり、そういう気持ちって持っていたいものだから。
大人の現実としては、こんな風に漫画の男子のように男性が誠実でまっすぐで一途な展開には、なかなか出会えないけども。ずるかったり、弱かったり、不誠実だったりしてね。それはわたしが悪いのか??

男のずるさなど微塵も思わない、女の子目線の恋心(わたしも確かに高校生くらいはそうだった)、何かすごく大切なように思えるのです。もし世の中に転がってるお話として出会えるとするなら、少女漫画くらいしかない。
そのなかでもストロボ・エッジは純度MAXの良作です。透明感のある絵柄もまた合う、特に一ノ瀬 蓮とか、そう思いますね。そういえば、あさぎり夕のアイ・BOYに似てるな。
いくつになっても女性には読んで恋する気持ちを思い出して欲しい、おすすめです。