lapinchicの日記

色々思うままに書いていきます。

天然コケッコー

天然コケッコー [DVD]

天然コケッコー [DVD]

  • 発売日: 2018/12/21
  • メディア: DVD
 

 

今ごろ天然コケッコー。なんと9年前の映画。
原作は、絵とだいたいの雰囲気は知ってるけど未読。大御所、くらもちふさこ原作ですが、映像化はめずらしい。原作はさらに古く、19年前が連載スタート。そんな昔って気がしないなあ。

最近は少女漫画を映画化して、ガッカリしない良い作品が増えていますが、これもすごい良かったです。生きてるうちに観れてよかったレベル。

     
原作読んでないのにこう言うのもなんだけど、くらもちふさこの世界観を壊さない、原作ファンにも気に入られる映画だと思う。胸キュンのきれいな世界で女性にもOK、夏帆ちゃんの神々しい可愛さで男性にもOK、懐かしい田園、日本のどこにでもある田舎の家の暮らしにご年配の方も、同世代の小中高生の子たちにも、老若男女、色んな世代の人が楽しめそうな素材の映画で、楽しめるかどうか不明なのは外国人くらいかなぁ。地味過ぎる映画に見えそう。

何も起こんない映画グランプリがあったら、1、2を争うくらいのドラマッチックな起承転結のなさ、普通の田舎の子の日常を描いただけの作品なのに、なんでこんなに素敵なんでしょうか。
小中学校あわせて6人の分校に通う中二の主人公そよ、中では最年長。小6の弟、もっと小さい小学生2人、2人のうち一番のちびっこ、さっちゃんはよくおもらしし、さよがパンツを洗う。あと中1女子二人は、さよにとっては同年代の友達のようなもんか。
この分校に、東京から美形の同い年の男子が転校してくるっていうのがすでに王道少女漫画。6人しかいなくて、子供の頃からいつも同じメンバーで過ごして、なんか人間関係楽そう・・なんて思ったら、他の中学生女子二人とそよとの微妙な人間関係の苦労を描いた場面も出てきて、やっぱ少なくても同じだなって思う。

東京から転校生の大沢役の岡田将生は、まさにはまり役で、彼の最大の武器、黙ってればクールで美しいマスクは、くらもち漫画の世界観を損なわず、絵柄とぴったり。彼の出演作で一番これがはまったのではないか。映画と全然関係ないけど、岡田将生を見ていると、エドワード・ファーロングをいつも思い出す。端正な顔の美少年ぶりが。
夏帆もルックスの全盛期といえるかと思えるくらいの可愛さで、多分公開当時、父役の佐藤浩市が番宣で、夏帆がかわいい、かわいいと連呼していて、水着のシーンもあってなんて興奮して話していたのを思い出す。

田舎親父、母にしては、佐藤浩市夏川結衣は美形過ぎでは?と思ったけど、夏帆は近隣でも評判の美少女という設定のようだから、その生みの親が素敵なのはしょうがないか。
岡田将生演じる大沢は、いわゆる少女漫画によく出てくる影のあるクールキャラという訳ではなく、クールキャラそうに見えて、普通の子、母方の田舎に転校してきて出会った可愛いクラスメートにご執心なように見える。どちらかというと夏帆のほうがクールで、キスする場面では大沢から「愛がない」と言われたりする。
大沢の着ているジャケット欲しさにキスしたり、手をつないだりする場面がとてもかわいい。田舎版、リトル・ロマンスという感じです。

原作14巻もあるのを、2時間にまとめるのは難しかったろう。原作知らない人には違和感ない、とてもよく出来た作品だと思う。最後のくるりもよかった。