lapinchicの日記

色々思うままに書いていきます。

俺物語

俺物語!!(通常版) [DVD]

最近別マでの連載が終了しましたが、原作が先輩漫画家の河原和音、作画アルコによる、伝統の別マとは思えない挑戦的な絵柄と内容でコミックスの表紙もひときわ際立っていた「俺物語」の映画バージョンです。

   

 

      
キャストは見た目のコスプレ度が高く、原作のキャラをとてもよく再現しています。
本当はイケメンの鈴木亮平も30kg増量した効果で、たまに細く見えたり、イケメンに見えたりもしますが、ゴリラのようなキャラの猛男に見えます。
美男美女なので、キャストの名前だけ見ると大丈夫か?と思った猛男の父ちゃん、母ちゃんもよく再現しています。
坂口健太郎演じるスナ(砂川)も、キャスト知った時から、「お~、ぴったりじゃん♪」と思うほど、見た目はぴったり。
ヒロインの大和凛子も可愛すぎず、印象強すぎずで丁度良かったです。

この映画の良かったところはそこだけですかね。
原作は既刊10巻以上ありますが、映画では1巻の真ん中位までの猛男と大和が両思いになるまでとなっており、いつも女子は幼馴染のイケメンのモテ男の親友砂川を好きになるので、大和もきっとそうだと思い込み、勘違いしすれ違いの後、好きなのは自分なのを知り、晴れて両想いというところまでのお話。

その後の火事エピソードなどを取り込んではいますが、ほとんど原作エピソードや台詞を使わず、映画独自のエピソードと台詞で2時間に引き伸ばしているという造りになっています。
キャラの立った漫画なので、他の人がエピソードを考えても上手くいきそうに見えますが、どこに面白さの焦点を持っていきたいのか感じられない、甘い原作劣化したエピソードと台詞が続き、こんくらいだったら、もっと原作通りにしようとしたほうがましなんじゃ?と思いました。

例えば、大和の出会いは電車の中で大和が痴漢に遭っているのを助けるというものでしたが、映画は表参道のような場所で、しつこいナンパされている大和をを助けるというもの。
痴漢のシーンとか撮りづらいのは分かるけど、精神的な助けられた感が弱くなり、大和が猛男にひとめぼれする気持ちが伝わりづらくなった感じ。

また原作では、男性漫画のキャラのような猛男と、それを見守る、いくえみ男子のようなスナとの関係がこの漫画のツボであり、2人のかけ合いなどが重要。

見た目バッチリと思った坂口健太郎、たいして話すキャラじゃないスナなんて楽勝と思いきや、それさえも再現できないほど、台詞を発するとスナをぶち壊すほど、棒・・・。

(スナは一番、大事。)

 

2時間程度ということを考えると、上手くまとめてはいますけどね。なんか突き抜けない作品で、面白かった!とはいえない感じ。 でも主役のキャストや原作を上手く映画化しようとしている努力は感じるので、☆3つくらいで普通の感想です。