lapinchicの日記

色々思うままに書いていきます。

あまちゃん

TOEI COMPANY,LTD.(TOE)(D) ¥ 11,066 (2013-09-27)
 
朝早く15分ずつの長丁場のドラマがなぜ??と思うけど、朝ドラは話題になる作品が多い。朝ドラ全然見ない私でも、タイトルだけならだいたい知ってる。やっぱ面白いのかなあ。

そんな中でも特に気になっていた「あまちゃん」をやっと観た。朝ドラコンプしたのは初めてだ!

  
クドカンの朝ドラ、放送時ふだん朝ドラと縁のない人たちが面白いと絶賛。主人公が海女で、そのあとアイドルになる話だとか、設定聞くだけでも変形版の匂いプンプン。
が、実際見てみると、そんなに癖が強い訳ではなく、自然に物語に入れる。地元の主要人物は劇団系のキャストが多く、芸達者だが、リアリティなく、生活感を感じない点はイマイチ演劇的で浮いた印象があるが、その分テンポはいい。


アイドル編の序盤くらいまでは本当に面白く、大絶賛するつもりで見ていたが、トータルで見ての感想としては、盛りすぎで焦点不明、登場人物がやたらフラフラする、ビミョーな感想のドラマになってしまった。

主人公は海女になりたい→アイドル目指す→地元に帰りたい
主人公の親友もアイドルが夢→グレる→海女→再びアイドル(地元で)
大吉は春子→安部→春子→安部
主人公の母は離婚→地元→大吉→東京→再婚
主人公の父は離婚→浮気→再婚
主人公の彼は主人公の親友と付き合う→南部ダイバー→東京で寿司職人→主人公と付き合う→南部ダイバー
ストーブさんも主人公へ気持ちを切れずフラフラ
親友の母も地元を捨て東京→戻ってくる
マネージャーのミズタクもGMT→太巻の事務所やめ主人公の個人事務所へ移籍→鈴鹿ひろみマネ―ジャー→マネージャー辞め東北へ

主人公が16歳だった2008年夏から、震災1年後の2012年の夏までを描いた作品だが、その間このような感じで登場人物が思いつくままに気が変わる様子は、成長とか決断というより、気まぐれ。感情移入は出来なくなり、少し気持ちが離れたまま終了。彼氏の寿司職人なんてホント中途半端で意味不明だものね。

あまちゃん」というタイトルは海女の他に、アマチュア、また甘ったれという意味のあまちゃんということを込められているとのことだが、甘ったれのあまちゃんというのが一番しっくり来るドラマになってしまった。

能年ちゃん、橋本愛ちゃんの輝きは素晴らしく、逸材の発掘としてや、東北のイメージを明るくし、うに丼や海女など東北地方の大きなアピールになっているほか、あまり照らされない80年代へのスポットを当てた点などこのドラマの役割は多々あり、世の中への訴求力は大きかったと思う。
時期的に震災をエピソードとして予定し作られたドラマだったのだと思うが、そこからトーンも変わり、テーマも散漫になり、全体を通しては蛇足。なしで明るい東北ドラマとして完結するほうが、震災を知らない世代が後日見る際に分かりやすく、東北の魅力を伝え語り継ぐドラマとして残ったのではないのだろうか?

震災のエピソードは、困難にあっても皆明るくたくましい姿を描いていたが、登場人物みんな無事という設定で、実際にもっとヘビーな状況に苦しんだ被災者の人も多くいただろうから、よそものが簡単に語るな!と怒られそうな気がした。ナツバッパの津波に対して、今まで海に恩恵を受けてきたのに、一度へそを曲げられたくらいで嫌ってどうするというようなセリフはよかったけどね。

朝ドラのボリュームは連ドラ5本分くらいの長さ。観ても観ても終わらない感じで大変だったので、他にも見てみたい朝ドラは多数ありつつも、当分観ないと思いますが、念願のあまちゃん、朝ドラ初コンプ出来てよかったです。