lapinchicの日記

色々思うままに書いていきます。

ノルウェイの森

 

ノルウェイの森 [DVD]

ノルウェイの森 [DVD]

  • 発売日: 2011/10/26
  • メディア: DVD
 

 

20数年前に大流行した村上春樹の小説、こんなに時間を経ての映画化だけど、パッケージの雰囲気がとてもよかったので見たいと思った。
流行ってる時に小説は1度読んでいて雰囲気は思い出せるものの、ストーリーをまったく思い出せない状態。
読んだ時は流行るのも納得という、なかなか面白かった読後感は覚えているのだけども。
     
覚えているのは、

ラブストーリーだった。
男女が複数出て来る話だった。
暗かった。死に関連するものだった。

それ以外はまったく思い出せない。友達に話したところ、友達も流行った時に読み、全然思い出せないという。なぜだろう?

どうして忘れちゃってるのか知りたくて、映画を見る前に小説を再読してみた。

やはり、覚えていた内容は正しかった。再読したが、やはり流行ったのも納得、面白い。そして読みやすく、分かりやすい。しかし、小説にしては性描写が多い。やってることは、フツーの行為ではあるものの結構リアルな描写で、場面も多く、その印象が全く抜け落ちてるのは不思議。読んだ時は、そういったことへの私自身が知識も経験もほぼない時期で、どう思って読んでたのだろうか?と思ってしまった。


そして小説を読んだ後、映画をすぐ観た。
60年代後半を再現された世界は、実際の昭和の雰囲気とは遠く、ファッション誌のようなおしゃれレトロな世界。
エキストラもみなお洒落で、目を楽しませてくれる。そして色、陰影など映像がとても美しい。

しかし肝心の中身がひどい。
重要な役の緑こと、水原希子ちゃんはCMなどでみずみずしくとてもかわいいので、生の象徴たる緑にぴったりと思っていたのに、あまりにもひどい棒読みで、女優さんとしてはもう見たくないかも。

そしてヒロインの直子役の菊地凛子、さすがアカデミー賞ノミネート歴あるだけあって熱演して魅せる場面はあるものの、とても大事な場面、直子の処女喪失シーン、とてもおばさんくさく、動き反応、表情、かなりこなれた女性に見え、初めての初々しさが全くないのは駄目駄目だろう。

話もはしょり過ぎで、繋がらないダイジェストのような映画で、原作を読んでいたからまだ観れたものの、読んでなかったら更に苦痛な時間だったと思われる。
そして会話する時の登場人物の動きが、意味なくうろうろしすぎて不自然すぎて気になって仕方ない。
ラブストーリーは感情移入できてナンボなのに、それが出来ないのはつまらなくて退屈。
とりあえず、最後まで見終わって、ほっとしたくらい疲れた。評判もよくないようで、興行的にもいまいちだったようで。松ケンだったから期待してたんんだけどな。DVDも新品なのに安いのはなぜ?星は全ては映像美に対する評価。でもそれだけで観続けるのはツライです。