lapinchicの日記

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ヒミズ

 

ヒミズ [DVD]

ヒミズ [DVD]

  • 発売日: 2020/01/08
  • メディア: DVD
 
個人的な事だが、レビューはしていないけど、昨年観た映画で一番は「愛のむき出し」だった。園子温を観たのは、愛のむき出しが初めてで、話題作の多い監督だが思っていたより、見やすくて飽きさせないよう配慮した意外とエンターテインメント性のある、サービス精神のある監督なんだなと思った。

ヒミズも話題作だし、ざっと知ったあらすじからも前から観たかった映画だった。先に書いた監督への印象は継続も、こちらは入り込めず、残念ながら、よかったとは言えないのが正直な感想。  
原作未読の為、原作通りなのかもしれないが、起こるエピソードも、家庭環境もデフォルメされすぎていて、リアリティは薄い。やたら汚れる割には、いつも洗濯済みのきれいな服を着ている染谷君、殺されかけてるヘビーな環境なのに家にはよく帰る二階堂さん、化粧バッチリのいつもきれいな浮浪者の監督の奥様。
辺鄙なところにありそうなボートハウスは結構繁盛していると思うし、父親も追われてる割には自宅に平気で帰ってくる。

そして主人公とヒロインを取り巻く閉塞感はよく伝わるものの、二階堂ふみは、ギャンギャンうるさくて疲れる。そして、最期のほうのふみの主人公への引っ張りもうっとうしいです。自首の誘導とか、頑張れ、頑張れの終わりとか。(原作のエピソードなのかもしれないけど。)
親殺しで、自首が普通に明るく生きていく道っていうのは、なんか白夜行みたいだね。あっちは逃げ続けるけど。

最近引っ張りだこの染谷将太二階堂ふみは、この映画で初めてちゃんとみた。女子受けするアイドルキャラではないが、すごい雰囲気ある存在感の染谷君、おどろおどろしい宮崎あおいという感じの二階堂ふみも魅了的だ。

ヒミズって、どういう意味なんだろう。火、水を連想するけど。調べてみたら、 ヒミズとは『日不見(日見ず)―モグラ科の一種』 だそうだ。確かに、日を見るのは難しい二人だった。

園子温冷たい熱帯魚とか、スプラッターエピソード知っただけで怖くて見れなかったりして、この映画も見る前不安だったけど、グロは大丈夫だった。他のも観てみたいなぁ。